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フコキサンチン

海藻生まれの、カロテノイド※。抗酸化作用だけでなく、余分なエネルギーを熱に変える働きを持つ期待の成分です。フコキサンチンの効果についてご説明します。

フコキサンチンは、海藻の中でも、アカモク、コンブ、ヒジキ、ワカメなどの褐藻類などに微量に含まれる、赤色の成分。余分なエネルギーを熱に変える働きが注目されています。非常に分解しやすい成分ですが、私たちは、海藻からフコキサンチンを安定的に取り出すことに成功しました。

フコキサンチン構造

カロテノイド:主に野菜や果実などに含まれる天然に存在する色素の総称。ほかにβ-カロテンやアスタキサンチンなどがある。

フコキサンチンの効果メカニズム

脂肪には、白色脂肪と褐色脂肪の2つの種類があります。白色脂肪は、余分なエネルギーを脂肪として溜め込みます。一方、褐色脂肪は、ミトコンドリアに熱をつくり出すUCP1というタンパク質を持ち、余分なエネルギー(脂肪)を熱に変える働きを持っています。褐色脂肪は新生児に多いのですが、成人になるとほとんど失われてしまいます。フコキサンチンは、白色脂肪に、このUCP1の発現を促し、白色脂肪中の余分なエネルギー(脂肪)を熱に変えることで、脂肪の燃焼を助ける働きがあります。

参考文献

  • Hayato Maeda et al, Biochemical and Biophysical Research Communications 332 (2005) 392-397
  • M. Abidov et al,Diabetes, Obesity and Metabolism 12: 72-81, 2010

フコキサンチンの効果メカニズム

フコキサンチンの安定化

フコキサンチンは、光や熱などに弱く、非常に分解しやすい成分です。このため、これまでは安定的に摂取することができませんでしたが、函館マリンバイオクラスター事業に参画し、北海道大学大学院水産科学研究院の宮下和夫教授との共同研究の成果から、海藻から取り出したフコキサンチンを安定に維持することに成功しました。

函館マリンバイオクラスター:函館国際水産・海洋都市構想のもと、大学、経済界、自治体など、地域が一体となって知的クラスター本部を構成し、ノウハウやネットワークを活用しながら、研究開発から最終的な事業展開までの継続的な推進体制を構築する文部科学省の「地域イノベーション戦略支援プログラム」事業です。

ほかにもあるフコキサンチンの作用

フコキサンチンは、脂肪を燃やす作用があります。それ以外にも、ヒト試験ではなく、動物試験のみですが「体内でα-リノレン酸からDHAの合成を促進する作用」や「血糖値の上昇を抑制する作用」などが明らかにされており、期待の成分です。

DHA:ドコサヘキサエン酸。魚油に多く含まれる不飽和脂肪酸の1つ。中性脂肪値の低減や、心血管疾患の改善作用が報告されています。

参考文献

  • TAKAYUKI TSUKUI et al, J. Agric. Food Chem. 2007, 55, 5025-5029
  • HAYATO MAEDA et al, J. Agric. Food Chem. 2007, 55, 7701-7706

研究員 上北 健

研究員からのひとこと

安静時でも余分な脂肪を燃焼する。

本来、海藻にはこんなすばらしい機能を持つ成分があるのに、光や熱で簡単に分解してしまうため、日常生活で海藻を食べても実際は殆どフコキサンチンを摂取できていません。
なんと勿体ない。これこそ研究者の腕の見せ所。
日々海藻と向き合い、食品加工における精製・製剤化技術を駆使し、高度なフコキサンチンの安定化に成功しました。
海藻由来の成分が私たちの健康を守ってくれることを示す更なる研究を進めていきたいと思います。

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