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感染症の感染率・死亡率を減少させる

Lactobacillus plantarum KABP-031 & KABP-032

乳酸菌:ラクトバシラス・プランタラム

現代の生活習慣の影響が少ない(=腸内フローラの多様性が高い)ヒト由来の乳酸菌、乳酸菌ミックス(L. plantarum KABP-031 & KABP-032)。スペインの乳酸菌企業「AB-Biotics S.A.」が保有するプロバイオティクス(※1)です。感染症の感染率・死亡率の減少効果が確認されています。

感染症や抗生物質の使用に起因した下痢の改善に乳酸菌が有用であることは広く証明されています。乳酸菌は感染症の原因となる病原性細菌の増殖を抑制するだけでなく、免疫細胞を直接強化する働きがあります。

※1 プロバイオティクス:十分量を摂取したときに宿主に有益な効果を与える生きた微生物(WHO 2002)

一部の乳酸菌は免疫系(自然免疫・獲得免疫)を直接活性化させます。

「免疫」は体外から侵入した細菌やウイルスに対抗する人体の防御システムです。免疫は、「自然免疫」と「獲得免疫」に分類され、ウイルスや細菌感染に対する初期の生体防御反応と、感染後期の特異性の高い防御応答とに大別されます。免疫機能は加齢と共に低下することが知られており、特に獲得免疫は20代をピークに、40代ではその半分に低下すると言われています。
中耳炎や高齢者で多く確認される「肺炎、気管支炎、尿路感染症」は病原性細菌の感染を原因とし、これら細菌は通常若い人の体内にも存在し、高齢者だけを狙って侵入するわけではありません。同じ細菌が体内に入っても、加齢等による免疫力の低下が影響し、細菌の活動を抑制することが出来ない結果、病気の発症につながると言われています。

乳酸菌ミックスの摂取により、
高齢者の感染率・死亡率が有意に低下しました。

高齢者センターに住む65才以上の方々50名にプロバイオティクス「乳酸菌ミックス(L. plantarum KABP-031 & KABP-032)」を摂取いただきました。プラセボ群と試験群を比較した結果、試験群で感染率・死亡率が共に有意に低下しました。

※プラセボ:色、重さ、味及び匂いなど物理的特性を可能な限り被験薬に似せ、かつ薬効成分を含まない「偽薬」

実験内容

対象

65才以上の高齢者、50人

実験方法
ランダム化プラセボ対照二重盲検
群構成

グループ①:
プロバイオティクス(低用量)摂取群/乳酸菌ミックス(L. plantarum KABP-031 & KABP-032)を5×108 CFU※(=5億個)含む乳酸菌試験食を摂取した群(n=13)
グループ②:
プロバイオティクス(高用量)摂取群/乳酸菌ミックス(L. plantarum KABP-031 & KABP-032)を5×109 CFU※(=50億個) 含む乳酸菌試験食を摂取した群(n=19)
グループ③:
プラセボ摂取群/乳酸菌ミックスを含まないプラセボ食を摂取した群(n=18)

方法

スキムミルク20gと乳酸菌ミックス(L. plantarum KABP-031 & KABP-032)を高用量で混合した乳酸菌試験食、低用量で混合した乳酸菌試験食、または含まないプラセボ食を水に溶かして、12週間、毎日摂取させ、摂取期間内での感染率・死亡率を確認しました。

※CFU:増殖可能な菌の数を表す単位

Mane, J. et al., Nutricion Hospitalaria 26.1 (2011)

「乳酸菌ミックス(L. plantarum KABP-031 & KABP-032)」は、複数のメカニズムに基づき選抜しています。

「乳酸菌」にはたくさんの種類がありますが、病原性細菌の増殖抑制能には強弱があります。「乳酸菌ミックス」は感染症の予防メカニズムに注目し、独自の2菌株 L. plantarum KABP-031 & KABP-032 を採用しています。ヒト由来で、胃腸内環境でも生存し、生着することが確認されています。(※2)

※2 ヒトや動物の組織を用いて、体内と同様の環境を人工的に作り、薬物の反応を検出する実験系にて確認

特徴1 病原性細菌の増殖抑制能が高い菌株を配合。

感染症の原因となる病原性細菌の増殖抑制能を確認しました。

特徴2 抑制性サイトカイン (TGF-β1) の産生量を下げ、NK細胞の数を増やす。

TGF-β1は免疫細胞の成熟、活性化を抑制する働きを示す。乳酸菌ミックスはTGF-β1産生の抑制に働き、NK細胞の数を増やす。