2023/10/25

教えて!カネカ研究所
-免疫力-

体調を崩しやすい時期、 気になるウイルス。
健康を守るために「免疫力」の向上を目指す!

気圧の変動や寒暖差によって体調を崩しやすい季節。気になるのはウイルスによる感染症ではないでしょうか。個人で行う主な感染症対策は「マスクの着用」「手洗い・消毒」「ソーシャルディスタンス」などが挙げられますが、より安心して暮らすために健康な身体づくりをしたいとお考えの方も多いと思います。カギとなるのはやはり「免疫力」!カネカ研究所の研究員にお話を聞いてみましょう。

「健康を守るために、何をすれば良いでしょう?」

質問する女性のイラスト

感染症対策としてマスクの着用や手洗い、アルコール消毒などに気をつけています。その他にも、健康を守る良い方法はありますか?

笑顔の医者のイラスト

健康の基礎を作るのは、何と言っても適度な運動と十分な休息、そしてバランスの良い食事です。最近では免疫向上に良いと言われる納豆やヨーグルトなどの発酵食品も人気がありますね。

困った顔の女性のイラスト

発酵食品は意識して摂っています。でも、なかなか毎日続けられなくて…。その他に健康な身体づくりに繋がる手軽な方法はありますか?

説明する医者のイラスト

それなら、カネカで研究を続けている健康成分がお役に立てるかもしれません。ご紹介しましょう!

おすすめするのは「還元型コエンザイムQ10」! 生きるためのエネルギーを作ることを助ける重要な成分です。

体で使うエネルギーの95%を図のプロセスで生産していることを説明するイラスト

「コエンザイムQ10」をご存じでしょうか?体の中には数十兆もの細胞があります。その中にあるミトコンドリアでは、体で使う約95%ものエネルギーが作られます。ここでエネルギーを産生する時に大切な成分が「コエンザイムQ10」。特に、「還元型コエンザイムQ10」が重要な働きを持っています。さらに、「還元型コエンザイムQ10」には病気や老化の原因になると言われている「活性酸素」を消去する抗酸化作用もあります。しかし、残念なことに、「還元型コエンザイムQ10」は加齢やストレスなどで減少してしまいます。

笑顔の女性のイラスト

「還元型コエンザイムQ10」はエネルギーを作ることを助けてくれているんですね。何だか元気がでそう!若々しくありたいから、抗酸化作用も嬉しいです!

笑顔の医者のイラスト

最近では、「免疫力の向上」も期待されているんですよ。実際の試験データをもとにご紹介しましょう!

「還元型コエンザイムQ10」に期待される、免疫力に関する3つの働き。

健康と切り離せない「コエンザイムQ10」。この注目の成分に関する研究や試験は、世界各国の研究機関などで行われています。ここでは、インフルエンザウイルスに対する効果検証試験データをもとに、「還元型コエンザイムQ10」に期待される免疫力向上の働きをご紹介します。

以下の図は、富山大学薬学部で実施されたマウスの試験概要です。 免疫抑制剤を投与したマウスと、投与しなかったマウスを準備しました。 あらかじめ、還元型コエンザイムQ10 (QH) あるいはインフルエンザ治療薬 (タミフル) を与えておいたマウスにインフルエンザウイルス (IFV) を感染させ、肺のウイルス(IFV)量、マクロファージ貪食能、及び分泌型IgA量を測定しました。

還元型コエンザイムQ10の働き①
ウイルスの増殖を防ぐ 

以下のグラフは、あらかじめ、還元型コエンザイムQ10 (QH) あるいはインフルエンザ治療薬 (タミフル) を与えておいたマウスにインフルエンザウイルス (IFV) を感染させ、肺のウイルス量を測定した結果を示します。還元型コエンザイムQ10を30mg/kg体重/日以上与えると、インフルエンザ治療薬の効果ほどではないものの、ウイルス量の増殖が抑制されることが分かりました。※1

還元型コエンザイムQ10の働き②
免疫抑制時でも「マクロファージ」がウイルスを食べる能力を維持 

前述のマウスのマクロファージについて、ウイルスを食べる能力(貪食能) を測定しました(ビーズ取り込み率で評価)。免疫抑制剤で処置をしていたグループ(右図)で、還元型コエンザイムQ10(QH)を10mg/kg体重/日あるいは30mg/kg体重/日与えた場合のマクロファージの貪食能がコントロールと比較して有意に高いことが分かりました。※1

笑顔の女性のイラスト

ちょっと難しいお話ですが、「還元型コエンザイムQ10」が体内のウイルスに対抗する力を補助してくれるってことかしら?それなら嬉しいですね。

笑顔の医者のイラスト

現在はまだマウスによる試験なのですが、期待できると思います。その他にも嬉しい働きがあるんですよ。

還元型コエンザイムQ10の働き③
ウイルスの機能を無効化する「抗体」を増やす 

さらに、マウスの肺や気管支と糞に残る抗体(分泌型IgA)の量を測定しました(*)。インフルエンザ治療薬(タミフル)を投与したマウスでは抗体量が減少していましたが、還元型コエンザイムQ10(QH)を300 mg/kg体重/日与えられたマウスでは抗体量が有意に増加したことが分かりました。※1

*分泌型IgAは、ウイルスや病原菌にくっついて機能を無効化する抗体。肺や気管支の分泌型IgAに関しては、気管支肺胞洗浄液(BALF)を測定。

笑顔の女性のイラスト

「抗体」って聞いたことがあります!ウイルスをやっつけるために役立つんですよね!

笑顔の医者のイラスト

そうです!その抗体です。今回ご紹介した試験以外にも、免疫に関する報告が多数あります。こちらも簡単にご紹介しますね。

「還元型コエンザイムQ10」が免疫に貢献する可能性を報告した研究が多数あります!

笑顔の女性のイラスト

「還元型コエンザイムQ10」って、すごく良さそうですね。これなら毎日でも取り入れたいですね!

笑顔の医者のイラスト

更に詳細な研究が必要ですが、「還元型コエンザイムQ10」が健康を守るために重要な働きを担っているのは確かだと思います。今後明らかにされていく知見に注目ですよ。

笑顔の女性のイラスト

「還元型コエンザイムQ10」のこれからに期待して、今の時期も明るい気分で過ごせそうです。