2023.10.26
教えて!カネカ研究所
ストレス・睡眠・疲労-トリプルクレーム-
眠りが浅くて、目覚めがスッキリしない。
疲れが取れないせいか、すぐにイライラ…
眠りのお悩みを抱えている方はとても多いですね。新型コロナウイルスの影響から生活が変化し睡眠の質が低下したという方も増えています。良質な睡眠を取るヒントを、カネカ研究所の研究員に聞いてみましょう!
「あまり眠れなくて…昼間も眠くて元気がでません」
もともと良く眠れる方ではないんですが、最近、特に寝付きが悪くて困っています。目覚ましより早く起きてしまうことも多くて、ずっと寝不足気味なんです。
それはおつらいでしょう。睡眠は健康維持に欠かせませんが、体調はいかがですか?
昼間も眠いし、ずっと疲れが残っている感じがします。そのせいか、ちょっとしたことでもイライラしてしまって…。
今、同じようなお悩みを抱えている方が多いんですよ。眠りに関するアンケートをご紹介しますね。
睡眠のお悩みを抱える方が今、増えています。
原因は「ストレスの増加」だと考えています。
もともと、日本人の約5人に1人の方が眠りの悩みを抱えている※1と言われています。そして今、新型コロナウイルスの流行により、外出の自粛やマスクの着用、在宅ワークなど、私たちの生活は大きく変化しました。
私たちカネカは、この生活の変化が睡眠にも影響を及ぼしているのではないかと考え、アンケート調査を行いました。
その結果、睡眠の悩みが増加したという方は全体の37.8%(図1)、在宅ワークをしている方に限ると70.2%という結果に(図2)。
今回の結果では、自身の睡眠に対して何らかの悩みがあると回答した方は全体の51.3%と、2人に1人が悩んでいました。悩みがあると答えた方が思う原因は「ストレス」「疲れ」の回答が目立ちます(図3)。
「睡眠の質向上のために対策を行っているか」という質問に、対策を行っていないと答えた方は73%。睡眠の質が低下している自覚はあるものの、何も対策出来ていない方が多いようです。
※1 厚生労働省HP e-ヘルスネット
今、こんなストレスを感じていませんか?
『 例年の夏の疲れに加え、外出機会が減っている 』
『 在宅ワークで人とのコミュニケーションが取りづらい 』
『 テレワーク中の休憩が取りにくい 』
『 マスクの中が蒸れてうっとうしい 』
外出自粛と在宅ワークによるストレス!このアンケート結果は、私にもあてはまります。では、ストレスを上手く解消すれば質の良い睡眠が得られるのでしょうか?
ストレス解消は大切ですが、それだけでは不十分だと思います。 「ストレス」 「睡眠の質」、そして「疲労感」は、どれが原因という訳ではなく、お互いが影響し合う関係なんですよ。
「ストレス」「睡眠」「疲労」。
"3つのお悩み"は、密接に関係しています。
ストレスが溜まると睡眠の質が低下し、睡眠不足で十分な休息が取れないと疲労が蓄積し、疲れが溜まるとストレスを感じ…というように、この3つのお悩みは密接に関係しています※2 。 もちろん、「睡眠対策」など、個々に対策を考えることも大切ですが、この3つをまんべんなくケアすることも心がけましょう。
※2 Dahlgren A et al, (2005) Scand J Work Environ Health 31: 277-285.
「ストレス」 「睡眠」「疲労」を3つともケアするのって、ちょっと難しそうですね。どうすれば良いのでしょうか。
結局は、規則正しい生活とバランスの良い食事、適度な運動をしてストレスを発散する…ということになるのですが、なかなか難しいですよね。まずは簡単に続けられることからはじめてみませんか?
「ストレス」「睡眠」「疲労」に働きかける、還元型コエンザイムQ10
おすすめするのは、還元型コエンザイムQ10。
実際の臨床試験結果をもとにご紹介しましょう!
ストレス度の高い健常者を対象とした試験において、1日あたり100mgの還元型コエンザイムQ10を8週間摂取すると、一過性のストレス、睡眠の質、入眠と睡眠維持、夢み、および起床時の疲労感が改善されることが示されました。 ※3
還元型コエンザイムQ10は、日々のストレス・睡眠の質・疲労対策に役立つ成分だと言えます。
実験内容
一過性のストレスを感じている(VAS70点以上)、健康な成人男女24名
グループ①:プラセボ摂取群 14名
グループ②:還元型コエンザイムQ10(100mg/日)摂取群 10名
プラセボカプセルまたは還元型コエンザイムQ10を含むカプセルを8週間の間、毎日摂取していただき、摂取前、4週間後、8週間後にVASまたはOSA睡眠調査票MA版を用いて疲労、ストレス、睡眠に関するスコアをそれぞれ評価し、スコア変化量を調べました。
● VAS(Visual Analogue Scale):両端を最も良い状態と最も悪い状態と定義した長さ10cmの線上に、自身の状態の程度を示す位置に印をつけて頂き、端からの長さをもって数値化する視覚的な尺度。
● OSA睡眠調査票MA版 ※4 :記入時間を十分にとることが出来ない臨床現場、多くの選択肢を持つ項目では適切に反応できない中高年・高齢者を対象とした、起床時の睡眠内省を評価する心理尺度。「起床時眠気」「入眠と睡眠維持」「夢み」「疲労回復」「睡眠時間」の5因子、計16項目から構成される。
OSA睡眠調査票MA版の質問内容
第Ⅱ因子【入眠と睡眠維持】
寝つくまでウトウトしていた状態が少なかった/寝付きがよかった/ぐっすり眠れた/睡眠中に目が覚めなかった /眠りが深かった
第Ⅲ因子【夢み】
悪夢はみなかった/夢をみなかった
第Ⅳ因子【疲労回復】
疲れがとれている/身体がシャキッとしている/さわやかな気分である
※3 Morikawa H et al, (2019) Jpn Pharmacol Ther 47(8):1231-1244.
※4 山本ら, (1999) 脳と精神の医学 10:401-409.
還元型コエンザイムQ10がストレス・睡眠の質・疲労対策に役立つ理由をご説明します。
「ストレス」「睡眠」「疲労」 に働きかける 還元型コエンザイムQ10のメカニズム
自律神経(交感神経・副交感神経)のバランスが心身の状態に反映され、ストレス下では副交感神経が機能低下していることは広く知られており※5 、ストレスを調べるために、一般的に自律神経機能が評価されています※6。
還元型コエンザイムQ10が、慢性疲労患者で副交感神経の働きを維持することが報告されており※7、還元型コエンザイムQ10が自律神経機能を介して一過性のストレス軽減に働いている可能性があると考えられています。
※5 Watanabe Y, (2013) Japanese Journal of Biological Psychiatry 24(4):200-210.
※6 田中喜秀,脇田愼一, (2011) 日薬理誌 137:185-188.
※7 Fukuda S et al, (2016) Biofactors 42:431-440.
ストレスや緊張は自律神経のバランスを崩し、やすらかな眠りを妨げてしまうので、ストレスを軽減することは大切です。
さらに、睡眠の質は、疲労感の改善に関わります。
睡眠の質の低下には酸化ストレス及び炎症が深く関与していることが報告されており※8。還元型コエンザイムQ10は上述の抗酸化作用だけでなく抗炎症作用も有することから、これらの機序を介して睡眠障害を緩和し、睡眠の質を改善すると考えられています。
※8 Morris G et al, (2018) Sleep Med Rev 41:255-265
疲労は、体が受けた“ダメージ”が回復力を上回ることから蓄積していきます。この“ダメージ”の一つが、エネルギーを作る際に発生する「活性酸素」だと考えられています。 ※9, 10
※9 公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット
※10 Bouayed J et al, (2009) Oxid Med Cell Longev 2:63-67.
オーバーワークや加齢により、エネルギーを生み出す力は衰えます。アクティブな生活を送るためには、「エネルギー産生力」を高めることが欠かせませんが、同時に疲労の蓄積を避けることを考えると「抗酸化力」も必要になります。「エネルギー産生」と「抗酸化」の働きを併せ持つ成分が、還元型コエンザイムQ10なのです。
生活習慣では、良質な睡眠など休息をとることが疲労感の軽減に役立ちますし、食生活だと「エネルギー産生」と「抗酸化」に関わる還元型コエンザイムQ10を取り入れることが大切です。
睡眠環境と食生活を見直そうかな。
ストレスと睡眠と疲労が互いに関係しているというアンケート結果には納得ですね。
還元型コエンザイムQ10は、疲労感の改善に必要なエネルギー産生と抗酸化力を併せ持ち、さらに自律神経に作用して、ストレス軽減と睡眠に対しても有効であると考えています。
なるほど!還元型コエンザイムQ10は、「ストレス」「睡眠」「疲労」の負のスパイラルから抜け出すために役立ちそうですね!
夏の蒸し暑さや、冬の乾燥と寒さといった快適でない睡眠環境は、良質な睡眠を妨げる要因になります。部屋の温湿度を調節しておくなど、寝室の環境にも気を付けてくださいね。
はい!生活習慣や睡眠環境も見直して、還元型コエンザイムQ10をプラスしてみます!