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「還元型コエンザイムQ10」の主な4つの働き

還元型コエンザイムQ10(2)

生きるエネルギーを作るために、不可欠!日本育ちの、世界に誇る優れた抗酸化成分です。 コエンザイムQ10の主な4つの働きについてご説明します。

「還元型コエンザイムQ10」の主な4つの働き

働き1 生命維持・活動に必要なエネルギーを作る

生命維持・活動に必要なエネルギーの大部分は、細胞の中にあるミトコンドリアで作られます。食事から摂取した『栄養素』と呼吸で取り入れた『酸素』を利用して作られますが、このエネルギー工場(ミトコンドリア)で不可欠な成分が「還元型コエンザイムQ10」です。(下図参照)。

働き2 活性酸素による体の酸化を防ぐ

ヒトは酸素なしでは生きられませんが、酸素の一部は体内で反応性の高い活性酸素に変化します。活性酸素は免疫などで働く一方で、多すぎると体内に蓄積し、「酸化ストレス」を引き起こします。「酸化ストレス」は、活性酸素による酸化反応と、活性酸素から生体を防御する抗酸化防御反応のバランスが崩れ、酸化に傾いた状態のことで、老化や疾病に関与しています。(※2,3)還元型コエンザイムQ10は、高い抗酸化作用で、酸化ストレスを予防します。

※2 日本コエンザイムQ協会編(2015) コエンザイムQ10の基礎と応用

※3 e-ヘルスネット(厚生労働省HP)

抗酸化作用とは?

人の体の酸化を防ぐには抗酸化力が必要ということを表すイラスト

※4 Cui H et al (2012) J Signal Transduct2012:646354

抗酸化作用とは、体内で発生する活性酸素を消去する働きのこと。活性酸素(フリーラジカル)は毒物やウイルスなどを分解するために必要ですが、増えすぎると正常な細胞まで攻撃するため、老化や病気を引き起こしてしまいます。

働き3 抗炎症作用

炎症は、細菌やウイルスなどによる感染や生体組織が損傷を受けたときに起こる生体を守るための生理的な反応です。例えば細菌やウイルスが体内に侵入すると、それらを排除するために好中球やマクロファージといった白血球が働きますが、発熱、痛み、腫れなどの好ましくない炎症反応が生じることがあり、また慢性的な炎症は様々な疾患との関連も示唆されています(※5)。このような炎症反応が生じる過程では活性酸素が生成されており、還元型コエンザイムQ10はその抗酸化作用により、活性酸素の働きを抑えることで炎症反応を抑制すると考えられます(※6,7)。

※5 さきがけ『慢性炎症』研究領域「炎症の起こる理由(メカニズム)」より作成

※6 Kumar A et al(2009)Pharmacol Ther 124:259-268

※7 Schmelzer C et al, Biofactors 32:179-183, 2008; CREST

働き4 NO産生

血管の最内層にある血管内皮細胞は、血管の健康状態を維持するのに非常に重要な役割を担っていますが、その役割を果たすためには血管が柔らかく、十分に収縮・拡張できることが必要です。血管内皮細胞はそのために必要な一酸化窒素(NO)を合成します。 NOが合成されるためにはeNOSという酵素(タンパク質)が2つ集まった二量体が必要ですが、eNOSが二量体を形成できないと、NO 産生が減少するのに加え、活性酸素が産生されて NO の生理活性をさらに低下させてしまうことが知られています。十分な還元型コエンザイムQ10がないとeNOSの二量体は形成されませんので、還元型コエンザイムQ10はeNOSの二量体を形成され易くすることでNO産生に働いていると考えられます。(※8)

※8 Mugoni V et al, Cell 152:504-518, 2013

健康維持に重要な還元型コエンザイムQ10。
実は、体内でどんどん減少していきます。その理由は?