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還元型コエンザイムQ10の開発

還元型コエンザイムQ10(6)

還元型コエンザイムQ10の開発と働きについてご説明します。

還元型コエンザイムQ10の開発

医薬品として、サプリメントとして、幅広い分野で活用されているコエンザイムQ10。1957年にアメリカで発見されましたが(※1,2)、実は日本との関わりが深い成分。工業的生産方法の確立や、有効性・安全性などの研究を世界に先駆けてすすめ、さらに困難とされていた「還元型コエンザイムQ10」の開発に初めて成功したのが我が国「日本」なのです。

参考文献

※1 Crane FL et al. (1957) Biochim Biophys Acta 25:220-221

※2 日本コエンザイムQ協会編(2015) コエンザイムQ10の基礎と応用

コエンザイムQ10には「酸化型」「還元型」の2種類があるのをご存知ですか。サプリメントなどで販売されるコエンザイムQ10は、以前はほとんどが「酸化型」でした。しかし、もともと体内で作られるコエンザイムQ10は、『還元型』なのです。(※1) 「酸化型」のコエンザイムQ10を摂取した場合、実は体内で「還元型」に変換してから利用しています。(※2,3) しかし加齢や病気などにより、還元型の割合が低下します。(※4,5,6,7,8) そこで私たちは、体内ですぐに使える『還元型コエンザイムQ10』の開発に取り組みました。酸化型コエンザイムQ10製造開始から約30年後、世界で初めて『還元型コエンザイムQ10』の量産に成功いたしました。

参考文献

※1 Wang Y & Hekimi S (2016) Trends Cell Biol 26:367-378

※2 Mohr D et al(1999)Redox Rep4:79-87

※3 Weber C et al(1994)Mol Aspects Med15 Suppl:S97-S102

※4 Lim SC et al(2006)Diabet Med 23:1344-1349

※5 Shih PH et al(2007)Biogerontl8:71-80

※6 Lopez-Lluch G et al(2005)AGE 27:153-160

※7 Wada H et al (2007) JAGS 55:1141-1142

※8 Yamamoto Y et al (1999) BioFactors 9: 241-246

酸化型コエンザイムQ10は吸収過程で還元型に変換される
還元型に変換する力は、加齢やストレスにより低下

研究員からのひとこと

命の源となるエネルギーの産生を高め、活性酸素から細胞を保護する優れた作用を誇るのが「還元型コエンザイムQ10」です。

還元型コエンザイムQ10は、私にとって我が子のようなものです。還元型コエンザイムQ10を通じて、世界中の人々の健康に寄与できることを、誇りに思っています。
それは私だけではなく、カネカの還元型コエンザイムQ10に関わるメンバー全ての想いであり、この素晴らしい成分がより沢山の人々の健康に役立つことを願っています。

博士(農学)<br>細江 和典氏の顔写真

博士(農学)
細江 和典