目次
2023.10.25
体内の「コエンザイムQ10」は、加齢とともに減少
健康を支えるコエンザイムQ10は加齢や病気など、様々な理由で減少します。コエンザイムQ10が減少する2つの理由についてご説明します。
目次
体内各器官でのコエンザイムQ10の減少
私たちの体に必要不可欠なコエンザイムQ10ですが、その量は20歳を境に減少してしまいます。特に、常に動き続けている心臓は多量のエネルギーを消費するため、減少も著しいことが分かります。コエンザイムQ10の量が減っているということは、エネルギーの生産量が減少しているということ。健康を支える力が弱ってきている状態と言えます。(※1)
※1 Kalen A et al (1989) Lipids 24(7):579-584
コエンザイムQ10は、加齢と共に体内の量が減少しますが、うつ病、尿毒症、心疾患、スタチン服用中の脂質異常症などの疾患をお持ちの方で体内量の低下が観察されています。(※2,3,4,5,6)
※2 Maes M et al (2009) Neuro Endocrinol Lett 30(4):462-469
※3 Triolo L et al (1994) Nephron 66:153-156
※4 McMurray JJV (2010) J Am Coll Cardiol 56:1196-1204
※5 Buyukkaya E et al (2013) Medicinski Glasnik 10(2):229-233
※6 Mabuchi H et al (2005) J Atheroscler Thromb 12:111-119
食品だけでは血中コエンザイムQ10の濃度を上げることは不十分
※8 Kamei M et al (1986) Int J Vitam Nutt Res 56(1):57-63
Craneの文献によると、コエンザイムQ10の1日あたりの摂取目安量は100mgとされています。(※6)
日本人は、その食習慣から、1日あたり約5mgを食品から摂取していると言われています。(※7)
※6 Crane FL(2001)J Am Coll Nutr 20(6):591-598
※7 Kubo H et al(2008)J Food Compos Anal 21:199-210
※9 Marcoff L & Thormpson PD (2007) J Am Coll Cardiol 49(23):2231-2237
還元型コエンザイムQ10が作られるルートとコレステロールが作られるルート(※11・12)
私たちの体の中で、還元型コエンザイムQ10が作られるルートと、コレステロールが作られるルートは途中まで共通しています。
ですからスタチンは、コレステロールが作られるのを抑えるだけでなく、同時に体にとって重要な還元型コエンザイムQ10の量も減らしてしまうのです。
服用する薬によっては、還元型コエンザイムQ10を意識して補っていく必要があります。(※10)
※10 日本コエンザイムQ協会編(2015) コエンザイムQ10の基礎と応用
※11 Mabuchi H et al (2007) Curr Drug Ther 2:39-51
※12 Bentinger M et al (2010) BBRC 396: 74-79